今の仕事を続けたまま、海外のどこかで暮らしてみたい。そう考えたときに、最初に確かめたいのは、その国に住むためのビザがあるかどうかです。海外でリモートワークをするのにおすすめの国を探すとき、住むための入口になるのがデジタルノマドビザです。
この記事では、デジタルノマドビザがある8カ国を、ビザの中身、取りやすさ、日本との時差という3つの観点から、各国政府や在日大使館などが公表している内容に沿って比べます。収入要件の円換算、日本から申請できるかどうか、日本の9時から18時が現地の何時になるかを、国ごとに並べました。
なお、1章から3章は公表データに基づく客観的な紹介で、筆者が思うランキングではありません。筆者自身の考えは、4章でお伝えします。
目次
※本記事のビザの要件は、2026年10月時点で各国政府・在日大使館などが公表している内容です。時差はタイムゾーンのデータに基づく計算値です。ビザや税の制度は頻繁に変わり、同じ国でも窓口によって案内が異なる場合があります。申請や出国の前に、各国の大使館・移民局と国税庁の公式サイト、または専門家に最新情報をご確認ください。
1. 海外リモートワークにおすすめの国を選ぶ3つの観点:ノマドビザ・取りやすさ・時差

海外で働きながら暮らすには、仕事の前に、その国に滞在できる資格が要ります。リモートワークで海外に住む人にとって、その代表がデジタルノマドビザです。
リモートワーク向けのノマドビザがあるかを、各国政府の公表内容で見る
ノマドビザは、国外の会社や顧客の仕事をしながら、その国に滞在できる制度です。名前は共通でも中身は国ごとに違い、滞在できる期間や更新の仕組みはさまざまです。ここでは、滞在期間と更新の仕組み、そしてその先の永住権への道が法律や公式の案内に示されているかを見ます。制度の仕組みそのものは、デジタルノマドビザとはで詳しく解説しています。
ノマドビザの取りやすさは、収入要件・申請の窓口・書類で見る
取りやすさは、収入要件の金額と基準、日本の窓口で申請できるか、必要書類、手数料、審査期間で見ます。収入要件は、月額・年額・預金残高のどれで示すか、税引き前か税引き後かが国ごとに異なるため、金額は基準とあわせて示します。日本から申請できる国と、住んでいる国の領事館で申請する国があり、申請の窓口は国ごとの差が大きい部分です。
日本との時差は、日本の9時〜18時が現地の何時になるかで見る
時差は、日本の9時から18時が、現地の何時にあたるかで見ます。ヨーロッパは冬時間と夏時間で1時間ずれ、2026年の冬時間への切り替えは10月25日です。アジアの国は夏時間がなく、年間を通して同じ時差です。
取り上げる8カ国と、順位の見方
候補は、各国政府や在日大使館の公式ページ(ギリシャは政府が後援する案内サイト)で制度と収入要件を確認できた国の中から、ヨーロッパとアジアにまたがるように8カ国を選んでいます。
並び順は、3つの観点のバランスを見たおおよその目安です。数字を足し合わせて決めたものではなく、どの観点を重く見るかによって、自分にとっての順番は入れ替わります。
2. 海外リモートワークにおすすめの国ランキング8選

各国とも、ノマドビザの中身、取りやすさ、日本との時差を示し、制度上の注意点を添えています。収入要件は基準が国ごとに異なるため、金額は基準とあわせて読んでください。
1位 スペイン:ノマドビザから永住権までの道が法律に書かれている国
スペインのノマドビザは、国際テレワークのための制度で、スペインの外で取るビザと、スペイン国内で申請する居住許可の2つの入口があります。収入要件は全国最低賃金(SMI)の200%で、2026年の月額最低賃金1,221ユーロで計算すると月2,442ユーロ(約45万円)になります。14回払いを12か月にならして計算する見方もあるため、金額は申請先での確認が必要です。
スペインの外からは領事館でビザ(最長1年)を申請し、スペインに合法的に滞在している人は、国内で居住許可(最長3年、その後は2年ごとに更新)を電子申請できます。居住許可の申請料は73.26ユーロ(約1.4万円)です。大学などの卒業か3年以上の職務経験が求められ、家族も同時に申請でき、家族も働けます。
ノマドビザを定めた法律の前文には、5年で永住権を取得できる道が示されています。日本の9時は、冬のマドリードで1時、夏は2時で、時差は冬8時間・夏7時間です。
注意したいのは、日本にあるスペインの領事館でのビザの受付方法を、事前に確かめる必要があることです。
こんな人におすすめ
ヨーロッパで、永住権まで見すえて住み始めたい人。
スペイン移住の全体像は、スペイン移住の完全ガイドにまとめています。
※出典:スペイン包摂・社会保障・移民省 ノマドビザFAQ、官報 Ley 28/2022、Ley 14/2013(第74条の2〜5・第76条)、Real Decreto 126/2026(2026年10月確認)。最新の要件と日本の窓口での受付方法は、スペイン大使館・領事館にご確認ください。
2位 タイ:日本からオンラインで申請でき、時差が2時間の国
タイのノマドビザは、DTV(Destination Thailand Visa)です。収入要件はなく、過去3か月の銀行明細で、残高50万バーツ(約236万円)以上を示します。日本からe-Visaで申請でき、手数料は52,000円です。書類は、仕事の内容を示す在職証明書や業務委託契約書など、英文の犯罪証明書、日本の住民票または戸籍謄本などです。
ビザの有効期間は5年で複数回入国でき、1回の滞在は180日、入国後に1度だけ180日延長できます。日本の9時は現地の7時で、時差は年間を通して2時間です。
注意したいのは、DTVが観光ビザの一種で、タイの企業や顧客向けの仕事はできないことです。
こんな人におすすめ
日本の取引先と同じ時間帯で働きたい人。
タイのDTVの詳細は、タイDTVビザとはで解説しています。
※出典:在日タイ大使館掲載のタイ外務省案内(日本語PDF_pdf.pdf))、タイe-Visa、在ブダペスト・タイ大使館(2026年10月確認)。1バーツ=4.7198円は2026年10月9日の欧州中央銀行参照レートで計算。最新の要件は大使館にご確認ください。
3位 イタリア:東京の大使館で申請でき、書類の要件が細かく決められた国
イタリアのノマドビザは、デジタルノマド・リモートワーカー向けビザです。在日イタリア大使館のチェックリスト(2026年6月24日版)では、年収が年25,500ユーロ(約472万円、月にならすと約39万円)以上とされ、リモートの雇用で申請する場合は年33,000ユーロ(約611万円)以上です。東京の大使館で、出発の6か月前から15日前までに予約して、対面で申請します。
書類は13項目あり、日本の住民票、実務経験6か月以上の証明、学歴または5年の職歴、イタリアでの住居の証明などが並びます。日本の9時は、冬のローマで1時、夏は2時で、時差は冬8時間・夏7時間です。
注意したいのは、収入より先に、経歴と住居の準備が要ることです。
こんな人におすすめ
専門職の経歴があり、日本の窓口で手続きを進めたい人。
イタリア移住の全体像は、イタリア移住の完全ガイドにまとめています。
※出典:在日イタリア大使館 デジタルノマドビザ チェックリスト(2026年6月24日版)(2026年10月確認)。最新の要件と予約方法は大使館にご確認ください。
4位 ポルトガル:収入要件は最低賃金の4倍で、時差は8カ国で最も大きい国
ポルトガルのノマドビザは、D8ビザです。収入要件は直近3か月の平均月収が最低賃金の4倍で、2026年の最低賃金920ユーロで計算すると月3,680ユーロ(約68万円)になります。ビザには一時滞在型と居住型があり、申請は住んでいる国のポルトガルの領事機関で行います。申請料は110ユーロ(約2万円)で、東京での受付方法は事前に確認が必要です。
時差は冬9時間・夏8時間で、8カ国の中で最も大きくなります。
注意したいのは、日本の9時が冬のリスボンで0時、夏でも1時になることです。
こんな人におすすめ
日本とのやり取りを、時間をずらして進められる人。
ポルトガル移住の全体像は、ポルトガル移住の完全ガイドにまとめています。
※出典:ポルトガル外務省ビザポータル 一時滞在・居住・手数料、政府発表 2026年の最低賃金(2026年10月確認)。最新の要件と窓口は領事機関にご確認ください。
5位 ギリシャ:ヨーロッパの中では時差が小さく、住んでいる国の領事館で申請する国
ギリシャのノマドビザは、デジタルノマドビザと、続くデジタルノマド居住許可の2段階です。ギリシャ政府の後援を受けて非営利団体が運営する案内サイト「Work from Greece」によると、収入要件は月3,500ユーロ(税引き後、約65万円)です。住んでいる国のギリシャ領事機関にメールか書留で申請し、受理や状況の連絡は10日以内に届くとされ、ビザの申請料は75ユーロ(約1.4万円)です。
ビザは最長1年で、続く居住許可は最長2年、その後も更新できると案内されています。時差は冬7時間・夏6時間で、日本の9時は冬のアテネで2時、夏は3時です。
注意したいのは、2026年2月5日以降、観光ビザやビザ免除で入国してから、ギリシャ国内で居住許可を申請することはできなくなったと、同じ案内サイトに記載されていることです。
こんな人におすすめ
時差の小さいヨーロッパの国で、家族と暮らしたい人。
※出典:Work from Greece(ギリシャ政府後援、非営利団体Marketing Greece運営)の FAQ・ノマドビザの解説(2026年10月確認)。政府機関のページと法令本文は未確認のため、受付状況と最新の要件は、在日ギリシャ大使館などにご確認ください。
6位 エストニア:東京の大使館で申請でき、時差はギリシャと同じ国
エストニアのノマドビザは、デジタルノマドビザ(D査証)です。在日エストニア大使館の案内では、申請前6か月の収入が税引き前で月4,500ユーロ(約83万円)以上とされています。東京の大使館が予約制(月・水の10時から12時30分)で受け付け、手数料は120ユーロ(約2.2万円)です。
日本の9時は、冬のタリンで2時、夏は3時で、時差は冬7時間・夏6時間とギリシャと同じです。
注意したいのは、手数料を大使館で日本円の現金で支払うことと、収入は申請前6か月分を示す必要があることです。
こんな人におすすめ
日本の窓口で手続きを済ませ、時差の小さいヨーロッパの国を選びたい人。
※出典:在日エストニア大使館(2026年10月確認)。最新の要件と予約方法は大使館にご確認ください。
7位 クロアチア:収入要件を預金でも示せて、滞在に上限がある国
クロアチアのノマドビザは、デジタルノマドの一時滞在です。収入要件は前年の平均月額純給与の2.5倍で、2026年は月3,622.50ユーロ(約67万円)です。預金で示すこともでき、12か月の滞在なら43,470ユーロ(約804万円)です。申請は、ビザが不要な国の人であれば、在外公館か、クロアチアに合法的に滞在中であれば国内の警察署で行います。公館で申請する場合の手数料は55.74ユーロ(約1万円)です。
時差は冬8時間・夏7時間で、日本の9時は冬のザグレブで1時、夏は2時です。
注意したいのは滞在期間の上限です。内務省は最長18か月、外務省は最長1年・延長不可と案内しており、満了後に再びノマドとして申請できるのは6か月後です。
こんな人におすすめ
まず1年ほどヨーロッパで暮らしてみたい人。
※出典:クロアチア 内務省、外務省(2026年10月確認)。二つの省庁で滞在期間の案内が異なります。最新の要件と窓口は、在外公館または警察署にご確認ください。
8位 インドネシア:時差が1〜2時間で、オンラインで申請できる国
インドネシアのノマドビザは、E33G(セカンドホーム・リモートワーカービザ)です。収入要件は年60,000米ドル(約950万円、月にならすと約79万円)以上で、国外の企業との雇用契約が要件です。申請はオンラインで、支払い後およそ5営業日で処理されます。1年滞在の手数料は700万ルピア(約6.2万円)です。
滞在は1年で、オンラインで延長できます。時差はバリが1時間、ジャカルタが2時間で、日本の9時はバリで8時、ジャカルタで7時です。
注意したいのは、国外企業との雇用契約が要件になっていることと、許可の範囲外の就労や、現地での物品・サービスの販売ができないことです。
こんな人におすすめ
国外の会社に雇われていて、日本と同じ時間帯で働きたい人。
※出典:インドネシア入国管理局 E33Gビザ(2026年10月確認)。1米ドル=158.25円、1ルピア=0.00885円は2026年10月9日の欧州中央銀行参照レートで計算。最新の要件は入国管理局にご確認ください。
3. 海外リモートワークにおすすめの国の比較一覧表

8カ国のノマドビザを、要件と取りやすさ、時差の順に一覧にしました。
ノマドビザの要件と取りやすさの比較表
| 順位(目安) | 国(制度名) | 収入要件(基準) | 円換算 | 申請の窓口 | 滞在期間・更新 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | スペイン(国際テレワーク) | SMIの200%(月額)。計算例 月2,442ユーロ | 約45万円 | 国外では領事館でビザ。合法滞在中なら国内で居住許可を電子申請 | ビザ最長1年、居住許可最長3年、以後2年ごとに更新。法律の前文に5年で永住権への道 |
| 2位 | タイ(DTV) | 収入要件なし。預金残高50万バーツ | 約236万円(残高) | 日本からe-Visaで申請(52,000円) | 有効5年・1回180日(延長180日を1回) |
| 3位 | イタリア | 年25,500ユーロ(雇用での申請は年33,000ユーロ) | 約472万円(月約39万円)/約611万円 | 東京の大使館で対面申請(予約制) | 在日大使館の案内に記載なし |
| 4位 | ポルトガル(D8) | 最低賃金の4倍(直近3か月の平均月収)。計算例 月3,680ユーロ | 約68万円 | 居住国の領事機関で申請 | 一時滞在型と居住型に分かれる |
| 5位 | ギリシャ | 月3,500ユーロ(税引き後) | 約65万円 | 居住国の領事機関に申請 | ビザ最長1年、居住許可最長2年(更新可と案内) |
| 6位 | エストニア | 月4,500ユーロ(税引き前・直近6か月) | 約83万円 | 東京の大使館で申請(予約制) | 在日大使館の案内に記載なし |
| 7位 | クロアチア | 月3,622.50ユーロ(預金でも可) | 約67万円 | 在外公館、または合法滞在中なら国内の警察署 | 最長18か月(内務省)/最長1年・延長不可(外務省) |
| 8位 | インドネシア(E33G) | 年60,000米ドル | 約950万円(月約79万円) | オンラインで申請 | 滞在1年・オンラインで延長可 |
※ビザの要件:各国政府・在日大使館の公表内容(2026年10月時点)。ギリシャは政府後援の非営利団体が運営する案内サイトの記載
※円換算:1ユーロ=185円。タイバーツは1バーツ=4.7198円、米ドルは1米ドル=158.25円(いずれも2026年10月9日の欧州中央銀行参照レート)
※税引き前・税引き後、年額・月額・預金残高など、基準が国ごとに異なり、金額をそのまま比べることはできません。スペインとポルトガルの金額は、公式の割合と2026年の最低賃金から計算した例です
※クロアチアは、内務省と外務省で滞在期間の表記が異なります
※順位は、3つの観点のバランスを見たおおよその目安です
日本から申請できると公式の案内で確認できたのは、東京の大使館が受け付けるイタリアとエストニア、オンラインで申請するタイとインドネシアです。スペイン、ポルトガル、ギリシャは領事館での申請が前提で(スペインは国内で居住許可を申請する道もあります)、東京の窓口の受付方法は事前に確認が必要です。
リモートワークの時差表:日本の9時〜18時は各国の何時か
| 国(都市) | 時差(冬) | 日本の9時〜18時=現地(冬) | 時差(夏) | 日本の9時〜18時=現地(夏) |
|---|---|---|---|---|
| スペイン(マドリード・バルセロナ) | 8時間 | 1:00〜10:00 | 7時間 | 2:00〜11:00 |
| タイ | 2時間 | 7:00〜16:00 | 2時間 | 7:00〜16:00 |
| イタリア | 8時間 | 1:00〜10:00 | 7時間 | 2:00〜11:00 |
| ポルトガル(リスボン) | 9時間 | 0:00〜9:00 | 8時間 | 1:00〜10:00 |
| ギリシャ | 7時間 | 2:00〜11:00 | 6時間 | 3:00〜12:00 |
| エストニア | 7時間 | 2:00〜11:00 | 6時間 | 3:00〜12:00 |
| クロアチア | 8時間 | 1:00〜10:00 | 7時間 | 2:00〜11:00 |
| インドネシア(バリ) | 1時間 | 8:00〜17:00 | 1時間 | 8:00〜17:00 |
| インドネシア(ジャカルタ) | 2時間 | 7:00〜16:00 | 2時間 | 7:00〜16:00 |
※IANAタイムゾーンデータベースに基づく計算値。時差は日本時間から何時間遅いかを示します。ヨーロッパの冬時間への切り替えは、10月の最終日曜日(2026年は10月25日)です。
ヨーロッパの国では、日本の9時から18時が、現地の深夜から午前に収まります。アジアの2カ国は、日本の営業時間が現地の朝から夕方に重なります。
ノマドビザの申請で多くの国が求める書類
各国の書類リストを見ると、共通して多いのは4つです。収入の証明、医療保険、犯罪経歴証明書、現地の住所の証明です。
収入の証明は、銀行明細や契約書、雇用主の証明書などの形で求められます。医療保険は、スペインが民間保険(旅行保険は不可)、ポルトガル・イタリア・ギリシャが旅行保険など、国によって種類が異なります。犯罪経歴証明書は、自国や過去に長く住んだ国のものを求める国が多く、現地の住所の証明は、イタリアが住居の契約、エストニアとクロアチアが宿泊先の予約などです。日本で用意するものとしては、イタリアとタイが住民票(タイは戸籍謄本でも可)を求めています。
ノマドビザを取っても、日本の税金の扱いは住所で決まる
ノマドビザを取って海外に住み始めても、日本の税金の扱いは、ビザの種類ではなく住所で決まります。国税庁によると、日本の居住者は、国内に住所があるか、現在まで引き続き1年以上居所がある個人です。住所にあたる生活の本拠かどうかは、客観的な事実によって判定されます。
滞在先の国でも、滞在日数などによって税務上の居住者になる場合があります。たとえばタイでは、1年のうち180日を超えて滞在すると居住者として扱われます。各国の税や二重課税の扱いは、フリーランスが海外で働くにはで解説しています。
※出典:国税庁 タックスアンサーNo.2875、タイ歳入局 個人所得税(2026年10月確認)。個別の税務は税務署または税理士にご確認ください。
地域ごとにもっと詳しく比べたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
アジアの国を詳しく比べたい方は、アジアで住みやすい国ランキング
ヨーロッパの国を詳しく比べたい方は、ヨーロッパで住みやすい国ランキング
ヨーロッパのビザの取りやすさで比べたい方は、ヨーロッパ移住おすすめ国比較
4. ヨーロッパ在住10年の私が考える、海外リモートワークにおすすめの国を選ぶときに大切なこと

ここまでの表で、時差はアジアが近く、ヨーロッパは日本の営業時間が現地の深夜から午前にあたることが分かります。それでも私は、ヨーロッパで10年暮らしながら事業を続けてきました。
リモートワークの時差は、誰と働くかで重さが変わる
椎原さんは、私がサポートしてきた一人です。条件を整えてバルセロナに移り、スペインのデジタルノマドビザの申請を現地で進めていて、インタビューの時点では申請中でした。クライアントは日本の企業で、会議のある日は、バルセロナ時間の朝4時や5時に起きることもあります。現地で出会った日本人から、新しい案件をいただけたこともありました。椎原さんの体験は、バルセロナ移住を3ヶ月で達成で読めます。
時差の大きい国に住むなら、日本の顧客だけでなく、現地で挑戦している日本人や、近い時差で働く人へ仕事を広げると、住む場所そのものが仕事の広がりになります。英語が得意でなくても、その形は作れると私は考えています。
ノマドビザは入り口で、住み続ける道は国ごとに違う
イギリスの就労ビザには、個人事業主やフリーランス、ノマドを名指しした区分がありません。私はイギリスで事業を立ち上げてビザを得て、永住権までたどり着きました。その経験から、ビザは入り口で、そのあとにどう住み続けるかを最初に考えておきたいと思っています。イギリス移住の流れは、イギリス移住の完全ガイドにまとめています。
スペインでは、デジタルノマドの制度で5年住み続けた先に永住権への道があることが、法律の前文に示されています。クロアチアのように、滞在に上限があり、満了後に再び申請できるのが6か月後になる国もあります。永住権までつながる道がある制度と、上限のある制度があるので、何年住みたいかを先に決めておくと、選ぶ国が変わってきます。
ビザの取りやすさだけで、海外拠点を決めなくていい
タイには、出張や旅行で20回以上訪れていて、アジアでは好きな国の一つです。日本から申請できて時差も小さいタイから始めるのは、現実的な選び方だと思います。取りやすい国から始めて、先に資産を貯める戦略も成り立ちます。
ただ、長く住むことを考えると、私はヨーロッパを選んでいます。物価が安いという理由だけで国を決めると、生活はできても、心が満たされないことがあると感じるからです。ロンドンでは、日常に文化が溶け込んでいて、多国籍な職場や娘の学校で、世界と自然につながれます。ビザの取りやすさだけで、拠点を決めなくていいと、私は考えています。
5. 海外リモートワークにおすすめの国で長く暮らし続けるために必要なこと

8カ国のどの制度も、安定した収入の証明を求めています。住み続けられるかどうかは、その収入をどう得ているかで決まってきます。
雇われたままのリモートワークは、会社の決まりと一緒に動く
日本の会社に雇われたまま海外で働けるかどうかは、会社の規程で決まります。就業規則や社会保険、税の扱いは会社ごとに異なるため、まず確認が要ります。また、雇用で申請する場合に、別の金額や雇用契約を求める国もあります。イタリアは雇用での申請を年33,000ユーロ以上とし、インドネシアは国外企業との雇用契約を要件にしています。
これは会社が悪いわけではなく、雇用によって住むという仕組みそのものの性質です。
自分で仕事を持つリモートワークなら、住む国を選び直せる
自分で事業を持っていれば、住む国を選び直せます。ビザの条件が合わなくなったり、住みたい国が変わったりしても、仕事は持って動けるからです。だから私は、場所を選ぶ前に、稼ぐ力を先に持つ順番をおすすめしています。
事業といっても、短期間で一気に稼ぐ話ではありません。地道に積み上げていくことが、遠回りに見えて、結局は確かな道だと感じています。事業を持つ前提で国を比べたい方は、起業しやすい国ランキングを、働き方の全体像はノマドワーカーになるには?をご覧ください。
6. 海外リモートワークにおすすめの国についてよくある質問(Q&A)

海外リモートワークにおすすめの国のランキングは、1位スペイン、2位タイ、3位イタリア、4位ポルトガル、5位ギリシャ、6位エストニア、7位クロアチア、8位インドネシアという結果になりました。
ノマドビザの要件や時差は、表にして並べれば比べられます。でも、住み続けたいと思える街かどうかは、数字には出てきません。私は、窓を開けた朝に、この街で働けてよかったと思える場所を自分で選び、自分の仕事で住み続ける生き方を、これからも楽しんでいきたいと思います。
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